中国語ばたばたITブログ

中国語翻訳業をぼちぼちやってます。仕事のかたわら、気になる中国のIT、SNS、越境EC、物流、教育のニュースとか。中国の広州に5年住んでた二児の母。ダンナと長男はラガーマン。次男はいつから始めるのかな。

中国はババ抜き合戦→ババしかない合戦へ

野菜を売って稼いだ1500元が全部偽札だったとは  突然の出来事に涙が止まらない

安徽省に住む老人が野菜を売って稼いだすべての貯金を銀行に預けようとすると、銀行員が彼に告げた一言で、老人は涙が止まらなくなった……

news.163.com

……私は中国の様々な事情に詳しい人たちを直接知りもしないのにツイッターでフォローしたり(お返事をもらった事がある人もいますが)されたりしているのですが、そこに偶然流れてきたニュースでいろいろなことを知ります。ほ~、へ~と思うような事ばかりで興味深いです。ほんと、中国いる時になんでVPN接続してツイッターやらなかったのだろうか。まあ、ウェイシン、微博ばっかりみてましたね……。

で、私はこのニュースを見て、なんちゅー気の毒なおじいちゃんだよ、許せないな悪い奴らめ……と思うと同時に、じいさんどんだけ世間知らずやねん、現金100元もらったら偽札かどうかその場で調べるのは商売人のDNAに刻み込まれたデフォルト動作じゃないのかよ!?と思ったのですが、ふと、ここに来るべくしてこの偽札たちはこのじいちゃんのところに来てしまったのでは?という事に気がついたのです。

実際住んでいた私が日本に帰国した途端に訪れたキャッシュレス社会の大波に、私も「すごいザマス!」とこのブロクでも書きましたし、実際今もすごいなーと思ってはいるのです。が!当然ながらキャッシュレス社会なわけですから、現ナマの流通量は減るわけです。減るというか、銀行に行く、という方が正しいのか。

ところがです、当たり前ながら、銀行に行く現ナマで、まともなお札(という言い方もへんですが)は当然銀行に預金されるわけですが、まともじゃないお札(偽札!)は銀行は受け取ってくれません。そこは完全に泣き寝入りすることになります。

少し話はそれますが、少し前の中国は、現金やり取りが発生するありとあらゆる場所で、とくに50元以上のお金に対しての偽札か否かのチェックは当たり前の光景で、実際その「偽札探知機」の中にコピー機の紙が詰まるがごとくお札が詰まってまともに会計できなくなる、というような事もいわゆるよくある光景として牧歌的な雰囲気すら漂っていました。毎回偽札のはやりは変わり、とある特徴を持っているお札は偽札!という情報は広まるのも早く、お札の透かしを確認する行為は今思い出してもすごく懐かしいです。

で、話は元に戻りますが、こうなると、現在中国国内に流通している現ナマは、現金しか使わない人々のところに流れていき、最終的にはこのおじいさんのような情報弱者のもとに貯蓄されていく事になります。おじいちゃんは本当にかわいそうなのですが、典型的な偽札の旅の終着駅なのです。まさにババ抜きのババが大量におじいちゃんのところにあるようなもんです。むしろ、おじいちゃんが持っているお金以外も、もうババしかないのではないかとすら思える(大げさに言えばね)

そして、そろそろ勘の良い方はお気づきだと思いますが、おじいちゃん以外に、このキャッシュレス社会の恩恵を受けられないor受けにくい人=偽札つかまされる可能性が高い人たちがいます。そうです、旅行者&出張者のような短期間中国に滞在する人たち、です。よほど頻繁に出張でいくビジネスマンを除いて、銀行口座を持っていない人が多いと思いますので、銀行口座と連結している中国のウォレットシステム(Wechat Paymentや支付宝)を利用できません。となればどうする、現金決済しかありません。手品師のような事をするタクシーの運転手に100元だそうもんなら、50元の偽札をつかまされるし、100元は偽札にすり替えられるし(自分が渡した100元札を偽札だと言って戻してくる、実際偽札だが、それは相手にすり替えられた100元札)という悲惨な目にあう可能性は私がいたリスクよりもかなり高いのでは!!と勝手に煽っておきます……。実際この仮説を中国人の友だちに言ってみたところ「あんた、なんでわかるの、広州まだ住んでるんでしょ?日本にいないんでしょ!?」と言われましたwww そんなわけない……しかし、住んでる中国人が認めてます、キャッシュレス社会、QRコードを使えない旅行者が偽札掴まされる事件はかなり多くなってると!(また煽る)

というわけで、このブログの人、勝手に不安をあおりやがって、と思うかもしれませんが、「偽札つかまされても、また一興(*ノω・*)テヘ」と思っているわけじゃない方、できるだけ現金は信用できる人に渡して、なんとかしてできるだけキャッシュレス対応できる人経由で払ってもらうようにするのが無難でございます!

以上!煽ってごめんなさい……関係ないけど、本業の翻訳が忙しくて、全然ブログ書けませんでした……

※あ、一つ思い出しましたが、たしかWechat Paymentにはクレジットカードを登録する所が会ったような気がします。悪質なQRコードをスキャンしない自信のある人はクレジットカードでも支払いができるのかな^^実際、中国出張にいかれるビジネスパーソンさんたちはどのように対応しているのでしょうか……この煽っているおばさんに知恵を授けていただけるとうれしい。。。

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